瑠璃色*旅日記

旅に出かけるのはいつだって楽しい

インドびっくり旅

インドびっくり旅・初日~デリーへ

2014年の暮れ

関西空港に集まった8人のツアー客を前に、
いかにも慣れた雰囲気の添乗員さんは言いました。

「皆さんはこれまでにも何度も海外旅行へ行かれていると思いますが、
残念ながらインドでは今までのようにはいきません。
時間が遅れたり予定が変わったりはしょっちゅうです。
そのたびに『どうなってるねん!?』とイライラしても、
お客さまご自身が疲れるだけです。
インドとはこんなものだ~とあきらめて、ご理解とご協力をお願いします。」


集まったツアー客は、こちらも旅慣れた風の年配客ばかり。
推定で私が最年少(これは後に正しい見立てだと判明する)。
ま、インドはそんなものだろうと、なんとなく納得顔でうなづいていると。


添乗員氏。
「さっそくですが、関空からの出発便が3時間遅れるそうです・・。」


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そもそも、ツアーの日程を見てみると、随分とゆったりした予定なのです。
時間通りにはいかないから余裕を持たせているのだろう、と
夫婦で話していました。
前もって予想もし覚悟もしていましたが、のっけからこんなことになるとはっ!?


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旅の初日は、時差も含めて、その日のうちにデリーのホテルに到着する予定でしたが、
結局、日付が変わってからなんとかチェックインということになりました。

デリーは霧が濃く、ツアー中ずっとそのままだったので、
そういうお天気の具合もあるのか、
その後もずっと、飛行機の遅れに悩まされることになるのでした・・。

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インドびっくり旅・2日目~デリーからベナレスへ

デリーからベナレスへ。
10:30発の国内線で午前中にベナレスに到着するはずが、
やっぱり空港で3時間待たされた・・。


添乗員さんの話では、エア・インディアは、ほとんど国営のようなもので、
職員さんたちの感覚も言わば公務員。
サービスという概念がないので、平気で客を待たせる、とのこと。


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仕方なく紅茶でも飲んでみる。
スパイス入りのマサラティのおいしさに目覚める。
ちなみにインドのお札は全部ガンジー。


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空港のトイレ。分かりやすい~。

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昼食も結局空港で。
画面奥のクレープみたいなのはマサラドーサと言います。
パリッとしたクレープ状の皮に、
カレー味のじゃがいもを丸めて食べます。
これを初めとして、インドは粉ものがすべておいしかったです。


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午後、ようやくベナレス着。
そのまま近郊のサルナートへ向かう予定が、
途中の道路が工事中で通れない、との情報で、急きょベナレス観光に変更。


バーラト・マーター寺院にあるインドの立体地図。
写真ではよく分からないと思いますが、
これを見ると、ヒマラヤ山脈がいかに高いかよく分かる。
ガイドの説明が上手くて、気候風土が地理に左右されることもよく分かりました。


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ベナレスヒンドゥー大学の中の寺院。
学生以外の一般の参拝客も多く、周囲にお土産屋さんもあって、
大学の中なのに一つの街のよう。

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明日の早起きに備えて、早々に就寝しました。


インドびっくり旅・3日目~ガンジス河の沐浴

朝4時に起きて、ガンジス河の沐浴風景を見に行く。


妹尾河童『河童が覗いたインド』(新潮文庫)の中の
「前から歩いてくる牛を避けたら、人を踏んでしまった」話が、
私のツボにはまったのだけど、
そういうこともあるだろうと思わせる光景が広がる。

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RIMG1429花売りの女の子が来たので、買ってみた。
精霊流しみたいなもの・・?
真ん中にろうそくが立ててある。

















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手漕ぎのボートで出発。

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河の西側は、沐浴しやすいように階段状になってる。
冬なので、夏に比べると沐浴する人は少ないらしい。
が、中には観光客に向かって手を振る陽気なおじさんもいて、なんだかな~。

対岸は霧でほとんど見えず、
ガンジスの雄大さを今一つ感じることができず、残念だったな・・。


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RIMG1455聖なる河と言いながら、洗濯もする。
このあたりの感覚はやっぱりよく分かりません。
添乗員さんは、あれは巡礼客相手の宿屋が、
客に出すタオルやシーツを洗ってるのだ、
なんて言ってたけど、ほ、ほんとかな??
















女の子から買った花。風が強くて火を付けるのに苦心しました。
別にガンジス河に思い入れはないけど、
なんとなく祈りを捧げるような気になりますね。

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ホテルに戻って朝食を食べた後、仏教の聖地の一つ、サルナートへ。
インドは、仏教の発祥の地だけど、今では仏教徒はほとんどいないとか。


ダメーク・ストゥーパ

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ムルガンダ・クティ寺院

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サルナートは、ベナレスに近いし、日本人にも多少の縁がある、ということで
ツアーの行程に入っているんでしょうけど、
まあ正直行かなくてもいいかなーって感じの所でした。


空港へ向かうバスは長い踏切に引っかかり・・。
車やバイクの間を、羊たちが悠々と通り抜けて行きました。

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そしてまたもや空港で3時間待ち。
日程表では、カジュラホのホテルに到着するのは15:30ということになっていましたが、
結局たどり着いた頃にはすっかり日が暮れていました。

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インドびっくり旅・4日目~カジュラホ

この日のホテルは、部屋から直接出られるプールがありました。
宿泊は、リゾートっぽいきれいなホテルが多いのですが、
わりと寒いのに部屋に暖房設備がないのが辛かった。
ユニ◯ロのウルトラライトダウンのベストを着て寝た夜もありました・・。

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カジュラホの寺院群の観光へ。
ミトゥナと呼ばれる官能的な彫刻が有名な世界遺産です。

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RIMG1534女性たちの雰囲気が、
ちょっとアンコールワットにも似てる。




















リスはあちこちでちょろちょろしてたなあ。
人間に慣れててあんまり逃げない。

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こちらはジャイナ教の仏像です。
全裸というのももちろんですが、
直立不動というのも珍しく感じました。
仏像ってたいてい軽く腰をひねってますよね・・。
ちなみにジャイナ教の聖職者は、
普段から全裸で過ごすことが多いそうです。















お昼はカレー定食です。って言うか、朝昼晩すべてカレー。
具は様々、辛くないものもあるけど、カレーはカレー・・。
私は、細長くてぱさぱさしたインディカ米が苦手で、
それよりもやっぱり粉もの・・ナンとかチャパティとかロティとかがおいしかった。
どれも薄型のパンって感じで、それぞれなんとなく味が違うけど、
お店に寄って色や形も違うので、私は最後まではっきり区別がつかなかった。

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午後は、ジャンシーからアグラまで特急電車で移動する予定で、
私も夫も、もちろんツアーの他の皆さんも、とても楽しみにしてたけど、
ベテランの添乗員さんでさえ「経験がない」というほど遅れているということで、
結局そのままバスで移動することになりました。


とんでもないことで渋滞するし、道は悪いし、なかなかの強行軍でした。
あまりに体が跳ねるので、夫の携帯の万歩計が作動してました!
ドライブインで、ツアーの皆さんと、
「歩いたのと同じぐらいカロリーを消費してたらいいけどね~」
とやけくそのように笑い合いました。

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インドびっくり旅・5日目~タージマハル!

とうとうやって来ました!この旅のハイライト、タージマハル!!

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門は赤い砂岩。

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ゲートの奥に見えるタージマハル。

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どの角度から見ても美しいけど、
ベストはやっぱり正面でしょうかね。
完璧なシンメトリー。


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でもここで衝撃の事実が!!

タージマハルには、これを建てたムガル朝の皇帝シャー・ジャハーンと
その愛妃が葬られているのですが、
廟の中の棺は、愛妃の方が中心にあり、
シャー・ジャハーンのそれは脇にずれた位置に置かれてるんです!


廟はもちろん、門や庭園、迎賓館などの付属の建物に至るまで、
きっちりとシンメトリーの美を誇るタージマハルなのに、
肝心の棺がずれてる、なんて!
妙なところで思わず笑ってしまった私です。


RIMG1582そもそもシャー・ジャハーンは、
愛妃のために建てたタージマハルの川の対岸に、
そっくり同じ建物を黒大理石で作り、
自分のお墓にするつもりだったらしい。




でも晩年、実権を失いその夢は果たせず、
死後はタージマハルの愛妃の横に葬られた、というわけです。
ううむ、切ないような滑稽なような。




RIMG1596タージマハルを後にして、アグラ城へ。
代々のムガル朝の皇帝が住んだお城です。




















こういうイスラムっぽい文様が大好き。

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RIMG1595猿、発見!
と言っても、牛と同じくらいたくさん、
街中をうろうろしてます。

















RIMG1608前述のシャー・ジャハーンは、
晩年、息子によって、アグラ城に幽閉され、
ここから日がなタージマハルを眺めて
暮らしたんだそうな。
この日は、曇っていて残念ながら見えなかった。
シャー・ジャハーンもこんな日は
泣いてたんですかね・・。















午後は、アグラ近郊のファティープル・シークリーを観光した後、
アグラへ戻って、お芝居鑑賞。これがなかなか愉快でした!

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突然歌ったり踊ったりする、例のボリウッド系映画の制作会社が
プロデュースするお芝居だとかで、
やっぱり意味もなく踊りまくるし、
ヘッドホンから聞こえてくる日本語がたどたどしいし、
突っ込みドコロ満載で、それがまた楽しかった。
そうそう、この日は大晦日なのですよ。
紅白歌合戦の代わりって感じで大いに楽しみました。


ホテルではいつもよりちょっと豪華なディナーが用意されてました。

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一応カウントダウンパーティも。

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こうして2015年は、インド・アグラで迎えました。

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